●発生工程:塗装、乾燥 ●類語:光沢不足、曇り、つややせ、つや不足、ロスティング、ぼけ |
乾燥後、塗膜本来の光沢が出ない状態をいう。また、短時間のうちに、光沢を失う現象(長期の屋外暴露は含まない)。 |
■被塗物状態 | |
(1)素材や下塗りの吸い込みが多い。 (2)素材の表面が粗すぎる。 (3)研ぎむら、研ぎ残しがある。 (4)表面にスラッジ、油脂、水分等が残っている。 (5)下塗塗膜の乾燥が不十分である。 (6)研磨のペーパー番手が粗すぎる(#番号が小さすぎる)。 |
(1)吸い込みにくい塗料に換える。 (2)素材表面を研磨する。 (3)表面の研ぎを均一に十分行う。 (4)完全に表面の異物を取り除く。 (5)下塗塗膜を十分乾燥させる。 (6)#320以上のペーパーで入念に研ぐ。 |
■塗料 | |
(1)塗料の配合や分散が不良である。 (2)塗料の硬化剤が不足している。 (3)低沸点溶剤が多すぎる。 (4)シンナーが不敵で、下塗りのもどりが発生している。 (5)〈粉体塗料の場合〉塗料が古くなっている。 |
(1)適正な配合をした上で十分に攪拌する。 (2)硬化剤を規定通りの配合で混合する。 (3)高沸点溶剤を混合する。 (4)塗料メーカー指定の溶剤を使用する。 (5)新しい塗料を使用する。 |
■塗装条件 | |
(1)オーバースプレーダストが塗膜ににじまない。 (2)塗膜厚が薄すぎる。 (3)塗膜厚が厚すぎる。 |
(1)塗料に高沸点溶剤を混合する。 (2)塗膜厚を厚く適正にする。 (3)塗膜厚を薄く適正にする。 |
■塗装設備 | |
(1)ブースの吸引風速が速すぎる。 | (1)最大0.8mm/secまで風速を落とす。 |
■乾燥・硬化条件 | |
(1)被塗物の焼付温度が高すぎる。 (2)乾燥時間が長すぎる。 (3)下塗り、または中塗りの乾燥が不足している。 (4)燃料に酸性ガスが発生するものを使用している(直火式)。 (5)溶剤の揮発ガスが排出されていない(金庫型)。 |
(1)規定の焼付温度に下げる。 (2)規定の乾燥時間に短くする。 (3)十分に乾燥させてから上塗りを行う。 (4)酸性ガスが発生しない塗料に変更する。 (5)循環式の乾燥炉にする。 |
■その他 | |
(1)雰囲気温度が低すぎる。 (2)雰囲気温度が高すぎる。 |
(1)温度を上げ適正な環境にする(5℃以上) (2)温度を下げ適正な環境にする(80%RH以下) |