4. UV装置の応用例 4-1 印刷関係 (1)シール印刷(凸版またはスクリーン印刷) シール印刷機には平圧式(間欠連動)と輪転式(連続定速連動)とがあり、ワークは最大200mm巾の連続帯状のタック紙なので、いずれの場合もシャッター機構をもった1KW〜3KWの空冷形、水冷形が使用されている。平圧式の場合はワークが間欠連動であるため拡散光形の照射器を使用する必要がある。輪転式の場合は集光式を使用する。(写真4、写真5) (2)ビジネスフォーム印刷(凸版又はオフセット印刷) ビジネスフォーム印刷機は輪転式で、ワークは一定速度で流れる。ワークは連続帯状の紙で、用紙巾は400〜600mmであるため、発光長500〜750mm、4〜9KWのシャッター機構を持った装置が1〜5台使用されている。(写真6) (3)プラスチックフィルムの印刷(オフセット印刷) プラスチックフィルムの印刷には輪転機が使用されており、ビジネスフォームの場合と同様であるが、耐熱性を考慮して、発光長1000〜1250mm、12KW〜15KWの水冷形シャッター付の装置が使用されている。 (4)枚葉★印刷(インキOPニス) アルミフォイル紙、コートボール、プラスチックシートなどの印刷に応用されており、印刷機の内部または上部に組込まれたものと、コンベア形のものがある。一般的には空冷形の水銀ランプまたはメタルハライドランプを使用し、印刷機の大きさにより、発光長750〜1400mm、9KW〜22KWのランプが3〜5灯使用されており、大部分はシャッター機構をもっている。プラスチックシートの場合は水冷形が使用されている。(写真7) (5)金属印刷 金属印刷では単色機にコンベア形の装置を接続する方式と、多色機のユニット間にUV装置を設置し、最終工程で熱乾燥形のニスをコーティングして、従来の熱オーブンを通す方式があり、発光長1000〜1250mm、12KW〜20KWの空冷形ランプがユニット間に2〜3灯、単色機の場合3〜5灯使用されている。(写真8) ![]() 【写真8 金属印刷用コンベア形(空冷)】 (6)プラスチック成形品の印刷 プラスチック成形品の印刷には成形品の一面のみに印刷する場合と全局にわたって印刷する時がある。一面のみに印刷する場合は特別な工夫は必要でないが、全局に印刷する場合はワークの全周に紫外線が照射されるよう、搬送方法、ランプの配列を検討する必要がある。印刷方法には凸版オフセットとスクリーン印刷とがあり、スクリーン印刷の場合は水冷形が使用されている。(写真9) 4-2 塗装関係 (1)印刷物の表面コーティング 印刷物の表面コーティングは、ロールコーター、グラビアコーターなどで行われており、発光長1000〜1250mm、8KW〜15KWの空冷形水銀ランプを3〜5灯使用したコンベア形のものが使用されており、予備加熱装置、照射後の冷却装置を備えている例が多い。(写真10) (2)プラスチックタイルの表面コーティング 発光長500〜1400mm、4KW〜11KWの空冷形水銀ランプ1〜6灯の設備が多い。 (3)プラスチック長尺床材の表面コーティング 連続帯状のワークであるためシャッター付の照射器が塗装機械に組込まれて使用されており、発光長2000〜2250mm、16KW〜18KWの空冷形水銀ランプ3灯程度のものが多い。(写真11) (4)プラスチック成形品の表面コーティング プラスチック成形品の印刷の項で述べた装置と同構造の装置が使用されているが、コーティングの場合は空冷形の水銀ランプが適しているため、ワークの冷却を行う必要がある。4KW〜6KW、4灯〜8灯の設備が多い。 (5)電線、グラスファイバー等へのコーティング このような線状のワークに対しては、写真12に示すような構造の照射器が使用されている。 この照射器はランプを備えた三反射板とそれに対向した補助反射板とからなり、ワークの全周に紫外線が均一に照射される構造となっている。ランプは空冷形の水銀ランプが使用されており、比較的短いものを垂直状態で使用する。 (6)電子部品のコーティング カーボン被膜抵抗器、コンデンサーのコーティングには4KW〜9KW程度の空冷形または水冷形のメタルハライドランプが使用されており、立体物であるため全面に紫外線が照射されるよう工夫されている。 (7)その他のコーティング 上記の他、木工製品、釣竿、スキー、ビデオディスク、★管、鏡など種々の用途に使用されている。 4-3 接着、注形関係 (1)ガラス、プラスチックの接着 ガラス、プラスチックのはり合わせ又は金属等への接着では紫外線はガラス、プラスチックを透過して行われるため、短波長紫外の利用は無理である。したがってこの用途にはメタルハライドランプが効率よい。 (2)電子部品のプリント基板への接着 この用途の接着剤は着色されていることと、比較的膜厚が厚いためメタルハライドランプが適しており、2KW〜12KWのメタルハライドランプが1〜3灯使用されている。部品の耐熱性が問題となる場合は水冷形が使用される。 (3)注形 装飾用絵皿、アクセサリーの製造においては皿または型材に樹脂を数mmの厚さで注入して紫外線で硬化しており、1KW〜1.5KW程度のバッチ式の装置が多い。 4-4 その他の用途 (1)電子部品のマーキング 抵抗器、コンデンサー、半導体などの電子部品のマーキングには1KW〜4KW程度の空冷形水銀ランプが、コンベア形または製造ラインに組込まれた形で数多く使用されている。(写真13) (2)プリント基板の製造 プリント基板の製造過程で、エッティングレジスト、ソルダーレジスト、マーキングインキの硬化に数多く使用されている。当初は空冷形水銀ランプも使用されていたが、最近では空冷形メタルハライドランプが主流であり、120W/cmのランプが3〜4灯使われている。(写真14、写真15) |
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