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紫外線硬化装置(UV装置)の基礎知識

1. 紫外線硬化装置の概要

 紫外線硬化装置(以下UV装置という)とは、プレポリマー、モノマー、光重合開始剤、顔料などからなる、いわゆる光硬化形塗料、インキ、接着剤などに光、特に紫外線を照射することにより、これを硬化(重合)させることを目的とする装置である。
 紫外線は電磁波の1種で、波長が40〜400nm(1nm=10Å)の範囲のものをいう。200nm以下の紫外線は空気中の酸素に吸収させるため、空気中では実用が不可能であり、実用できるのは200〜450nmの波長域と考えてよい(400nm〜450nmの可視光も効果がある)。紫外線にはいろいろな作用があり、その代表的なものを表1に示した。UVシステムに利用されている作用は、光化学作用である。
 紫外線の利用に際して留意する点は、200nm以下の波長による、オゾンの発生と200nm〜300nmの波長による、目および皮膚に対する障害である。オゾン濃度の職場内における安全基準は0.1ppm以下にすることが推奨されている。普通0.01ppm程度で臭気を感じるので、臭気を感じない程度であれば問題ないと考えてよい。目および皮膚に対する障害は波長が短かい程、その作用が大きいが、いずれにしても紫外線は危険であるので十分な注意を要する。

【表1 紫外線とその作用】
表1 紫外線とその作用


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